口が臭いのは歯の汚れのせい?口臭の原因と改善する方法を解説!

口が臭いのは歯の汚れのせい?口臭の原因と改善する方法を解説!

口臭は誰にでも発生するものであり、周囲に迷惑をかけていないかなど、口臭について悩んでいる人も少なくないでしょう。ここでは、そんな口臭の原因とそれを改善する方法について解説します。

 

口臭で悩んでいる方は多いと思いますが、口臭は人には相談しにくいもの。そんな口臭の原因について歯の汚れを中心に詳しく解説します。また、口臭の改善に役立つクリーニングや効果的な口腔ケア方法などのについてもご紹介します。

 

 

口臭の原因

 

口臭の原因はひとつではありません。次に挙げるように、いくつかの誘因や要因があります。

 

歯の汚れ

口臭の原因として、まず思い浮かぶのが「歯の汚れ」ではないでしょうか。

 

お口の中に目に見える汚れがあれば、当然ですが臭いの原因となります。具体的には、歯垢(歯の表面に付着している細菌のかたまり)、歯石(歯垢が取り除かれないまま長期間堆積し石灰化したもの)、舌苔(ぜったい:舌の表面の食べ物のカスや古くなった粘膜、細菌などの集まり)、食べカスなどが該当します。

 

目に見えないものとしてはバイオフィルム(何かの表面に付着している微生物が集まったもの)があります。口臭が気になっていてこうした汚れがたまっているのであれば、原因の特定も対処法も難しくはありません。

 

歯周病

口臭の主な原因のひとつとして挙げられるのが「歯周病」です。

 

歯周病の原因菌は、食べものなどに含まれるタンパク質をエネルギー源として繁殖します。タンパク質が分解される過程で「メチルメルカプタン」と呼ばれる硫黄を含んだガスが産生されることから、強烈なニオイを放つようになるのです。

 

◎歯周病は日本人の国民病?

歯周病は日本人の国民病と呼ばれるくらい、たくさんの人が発症している病気です。成人の約8割がかかっていると言われており、その数値の高さに驚かれる方も多いことでしょう。歯周病にかかっている人が多いということは、それだけ口臭に悩まされている人もたくさんいることを意味します。

 

虫歯

虫歯は歯周病ほど口臭の原因になりやすいわけではありませんが、虫歯が重症化すると「腐敗臭」などを放ちます。これは歯髄(しずい:歯の中心部の血管や神経などが集まっている部分)にまで感染が及び、神経や血管といった軟らかい組織が腐っていくときに放たれるニオイです。

 

軽度から中等度の虫歯でも、歯の表面にできた虫歯の穴に食べカス歯垢が溜まることで、口臭が生じる場合もあります。

 

銀歯

銀歯に汚れが付着したり、銀歯を被せた歯が虫歯なったりすると、口臭の原因となることがあります。同様の理由でレジン歯やセラミック歯にもそのリスクがある点にご注意ください。

 

全身の病気

お口の中に口臭の原因が認められない場合は、全身の病気や異常が疑われます。具体的には、糖尿病や尿毒症、肝硬変といった全身疾患です。それぞれの病気で臭いの質や発生メカニズムは大きく異なりますが、いずれの病気でも不快な臭いを放つようになります。

 

心因性

臭いへの感受性には個人差があります。実際にはそうでもないのに、極端に臭いと感じる方も少なくありません。これを専門的には心因性の口臭と呼びます。

 

病的な口臭ではないので、そもそも治療などによって改善する必要はないのですが、ご本人が納得できない、あるいは心配で仕方がないというケースが該当します。そうした方には、一部の歯科や医科で受けることができる「口臭検査」を受けることが推奨されます。口臭検査であれば、臭いの原因となっている物質の濃度を数値で確認ができます。その数値が低ければ、口臭が気にするほどではないと納得することもできるでしょう。

 

生理的口臭

私たちには誰もが持っている「生理的口臭」というものがあります。文字通り生理現象であり、病的なものではないのでそれほど気にする必要はありません。特に睡眠中は唾液の分泌量が低下し、お口の中が乾燥するため、朝起きたときに発生しやすいという特徴があります。

 

口臭を放置するデメリット

 

病的な口臭を放置すると、次に挙げるようなデメリットが生じます。

 

原因となっている病気が悪化する

虫歯や歯周病、全身疾患などが原因で生じている口臭は、あくまでそれらの病気の副次的な症状に過ぎません。そのまま放置すると病気は進行していきます。

 

消極的になる

口臭があるとそれが気になってしまい、できるだけ人と話さない、近づかないといった行動をとりがちです。その結果、人間関係が希薄になったり、仕事に支障をきたしたりすることも珍しくありません。

 

歯の汚れによる口臭を改善する方法

 

ご説明してきたように、口臭の原因は多岐にわたりますが、ここでは歯の汚れによる口臭の改善方法について詳しくご紹介します。

 

正しい口腔ケアの実践

正しい口腔ケアを実践することで、歯の汚れの付着・形成は防げます。とりわけ重要なのが、ご自身の歯並びに合ったブラッシングです。

 

クリーニング

セルフケアでは落とせない汚れは、プロフェッショナルによるクリーニングに任せましょう。バイオフィルムや歯石は、歯科医院に行き、歯科衛生士にクリーニングをしてもらえば、きれいに除去できます

 

歯周病による口臭の改善方法

 

歯の汚れを適切な口腔ケアや歯科医院でのクリーニングで取り除けば、口臭は改善されますが、もうすでに歯周病にかかっている場合は、歯周病治療が必要となります。歯周病は口臭の主な原因でもあり、成人の大半がかかっている病気でもあるため、歯科医院できちんと治療をすることをおすすめします。

 

◎歯周病治療の内容とは?

軽度から中等度の歯周病であれば、「歯周基本治療」と呼ばれる方法で症状を改善することが可能です。歯垢や歯石の除去、歯の根の面の滑択化、ぐらぐらする歯のかみ合わせの調整などを行います。歯周病菌の温床となる歯垢や歯石、バイオフィルムなどを取り除けば、その活動も抑えられ、歯茎の炎症や口臭も軽くなっていきます。

 

特に効果が高いのが「スケーリング」という、歯石を取り除く処置です。スケーラーという専用の器具を使って歯石をガリガリと削り落とすことで、石のように硬くなった歯石を安全な形で取り除けます。その結果、歯周病菌がお口の中に住み着けなくなり、メチルメルカプタンなどの悪臭を放つ物質の産生も抑制されます。

 

歯科の口臭外来について

 

大学病院などの歯科には、「口臭外来」が設置されていることがあります。文字通り口臭の診察・治療が専門の診療科です。つまり口臭は、歯科医師の専門の範疇と言っても過言ではないのです。

 

口臭はとてもデリケートな悩みであり、誰に相談したら良いのか迷っている方も多いはず。それなら、まずは口臭検査や口臭の治療を行っている歯科医院をホームページなどで探し、受診してみることも有効でしょう。

 

まとめ

 

このように、歯の汚れは口臭の主な原因のひとつであり、口臭が気になる方は、まずはお口の中を清潔に保つことが大切です。そのうえで重要となるのは、毎日のブラッシング、歯科医院でのクリーニングやサロンでのホワイトニングです。歯周病や虫歯、全身の病気が口臭の原因の場合には、それぞれの治療が進めば、口臭も抑えられてくるでしょう。

 

まずは、治療に専念することをおすすめします。

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